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iPhone 13 Pro Max のバッテリー交換は、APPLEMAC大阪北浜店では初めての作業ではありましたが、他の端末のバッテリー交換を行うことで要領や流れは把握しており、必要な部品を揃えてから作業を開始したので問題なく、滞りなく完了することができましたので、この中で大まかな手順を書いていきたいと思います。

正規店では無い街の修理屋さんではよく、『バッテリーを交換するとエラ〜メッセージが出るんですが、仕様に問題はありません』などという説明を受け当たり前の様に交換対応されているお店も少なく無いですが、APPLEMAC大阪北浜店や神戸元町店ではその様な説明は致しません。

iPhone XS / iphone XR / iPhone SE 2/3 ・・・無料
iPhone XS Max /iPhone 11 シリーズ / iPhone 12 シリーズ ・・・1,000円
iPhone 13 シリーズ / iPhone 14 シリーズ ・・・3,000円   (税別価格・2023年5月現在)

[研究報告] iPhone 13 Pro Max バッテリーに関する重要なメッセージを消す方法
この iPhone 13 Pro Max は純正のバッテリーが膨張しておりディスプレイが持ち上がってしまっていたのがきっかけでの交換修理でしたので、ディスプレイの取り外しはとてもスムーズに行えました。本来であれば、iPhone 13 Pro Max ともなるとディスプレイと本体を接着している防水テープがとても強力に接着されているので、IPA (イソプロピレンアルコール) をディスプレイと本体の隙間に含ませたり、ヒートパッドを用いて iPhone 本体を適切な温度に温め防水テープを柔らかくするなどの対策を行いながら、ディスプレイを壊してしまわない様に剥がしていきます。

[研究報告] iPhone 13 Pro Max バッテリーに関する重要なメッセージを消す方法
[研究報告] iPhone 13 Pro Max バッテリーに関する重要なメッセージを消す方法

使用する新品のバッテリーは、【SFP】 (Semi Finished Product)という、ニッケルテープから先のBMSボードが溶接される前の段階の製品を使用して行います。

SFP のバッテリーを使用するには、純正のバッテリーから適切に取り外した[BMSボード] Baatery Management System のハンダ溶接もしくはスポット溶接による接続が必須となり、部品交換を単純に行う作業しかしたことない方にはとてもハードルの高い作業となりますが、これからはこちらが主流になっていくでしょう。
そこに、BMS に接続するバッテリー接続端子、FPCコネクタのオスとメスが隣合わさった様な形状の小さな部品、エクスターナルケーブル、[Tag-on battery flex cable]をバッテリーに接続します。

[研究報告] iPhone 13 Pro Max バッテリーに関する重要なメッセージを消す方法
[研究報告] iPhone 13 Pro Max バッテリーに関する重要なメッセージを消す方法

エクスターナルケーブルには専用の機種毎に設計されており、こちらの画像では iPhone 13 Pro そして iPhone 13 Pro Max 専用であることがわかります。[V1.0]という記載は、バージョン1である事がわかり、他にも[V2.0]や[V3.0]があります。

純正バッテリーから取り外したBMSボードを、JC-V1S に接続し、BMS 内に記録されている、充電回数=Cycle Count や、最大容量=Full Capacity などの情報を書き換え更新していく作業を行います。

[研究報告] iPhone 13 Pro Max バッテリーに関する重要なメッセージを消す方法
[研究報告] iPhone 13 Pro Max バッテリーに関する重要なメッセージを消す方法

最初に、BMSボード単体で書き換えを試みましたが、電力の供給が足りていないためか、正常な書き込みができませんでした。
バッテリー SFPのニッケルテープと純正バッテリーから取り外したBMSボードを溶接した後に再度 JC-V1S に接続し書き込みを試したところ正常な書き換え更新ができました。

バッテリーのニッケルテープとBMSボードを接続する方法は、主に2通りあり、BMS専用のハンダにて溶接する方法と、ReLife RL-936W などの様なスポット溶接機にて溶接する方法とがありますが、今回の iPhone 13 Pro Max の場合はスポット溶接にて純正バッテリーが接続されていたのでそれにならってスポット溶接にて取り付けを行いました。

エクスターナルケーブルには、[V1.0]や[V2.0]などのバージョンの記載があることを説明しましたが、[V1.0]では、本体に内蔵する必要があり、各修理にエクスターナルケーブルが一つ、必要になりますが、[V2.0]では、一度バッテリーに接続し iPhone 本体にてアクティベートが完了すれば、エクスターナルケーブルは取り除く事が可能ですので、 iPhone に内蔵する必要がありません。
[V2.0]については、 iPhone 11 のバッテリー交換修理の動画でも説明していますので興味があればご覧ください。

今後、[V2.0]や[V3.0]などのより詳細について検証し説明していきます。

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