カルティエのヴィンテージ腕時計を修理|電池交換、次は折れたリューズ・巻真交換へ
今回はカルティエのヴィンテージ腕時計、
「マスト コリゼ」と思われるクォーツモデルの修理相談です。
裏蓋の刻印を確認すると「VERMEIL」「QUARTZ」「ARGENT 925」、
そして型番と思われる「590002」の表記があります。
時計自体が止まっているため、まず確認したいのがバッテリーです。
そしてもう一つ大きな問題として、
時刻合わせに使用するリューズがなくなっており、
内部の巻真(まきしん/ステム)も折れている可能性があります。
リューズを回転させて時刻を自由設定できますが、
動かせないので15:33に電池を装着し時刻設定を合わせました。
Cartier 590002の電池は何を使う?

今回のCartier Ref.590002について調べると、
クォーツムーブメント「Cartier Cal.90」が搭載されている個体があり、
Cal.90の電池交換例では
SR716SWが使用されています。
このSR716SWは、時計用の酸化銀ボタン電池です。
一般的には315番とも呼ばれています。
主な仕様は以下の通りです。
- 電池品番:SR716SW
- 海外表記・互換番号:315
- 種類:酸化銀電池
- 電圧:1.55V
- 直径:約7.9mm
- 厚さ:約1.65mm
メーカーによっては「315」「D315」「V315」「B-315L」などの
相当品表記があります。
時計部品店で探す場合は、
「SR716SW 315 時計電池」などで探すと見つけやすいと思います。
注意:型番だけを見て電池を注文しないでください
ここは時計修理をされる方にも重要なのですが、
この記事の情報だけを鵜呑みにして
SR716SWを購入するのはおすすめしません。
同じ時計型番でも製造時期や修理履歴によって
内部のムーブメントが異なっている可能性があります。
過去にムーブメントそのものが交換されている時計もあります。
必ず実際の時計の裏蓋を開けて、
現在装着されている電池の品番、
ムーブメントの刻印、
電池ホルダーのサイズなどを現物で確認してから
適合する電池を判断してください。

今回紹介している
「Cartier 590002=Cal.90=SR716SW(315)」という情報も、
あくまで部品選定を始めるための参考情報です。
最終判断は必ず現物確認を行ってください。
まず電池交換でムーブメントの生存確認
今回はこちらも、まずバッテリーを確認・交換し、
時計のムーブメントそのものが正常に動作するかを確認します。
リューズ修理に数万円かけたあとで
「実はムーブメントも故障していました」では意味がありません。
そのため先に電源を入れて動作確認を行い、
時計が動くことを確認してからリューズ修理へ進む予定です。
しかし本物のゴールドでビンテージ感がある端末に新品の綺麗なリューズを取り付けるべきか?
本体をクリーニングし綺麗にすべきか?
どうやったらビンテージ風にリューズにダメージを与えて補修する事ができるのか?
もしかしたらリューズを直さないままの方が良いのかもしれませんし難しい判断なところです。
次はリューズと巻真を修理します
今回の時計はリューズが完全になくなっています。
さらに内部へつながっている細い金属棒、
「巻真(まきしん/ステム)」も折れている可能性があります。
国内では適合部品がなかなか見つからなかったため、
海外の時計部品市場まで調査したところ、
590002用として販売されているリューズを見つけることができました。
ゴールドカラーのリューズに、
カルティエらしい青色のカボションが付いたタイプです。
巻真についてもムーブメントを確認してから適合部品を手配します。
リューズ・巻真修理は40,000円~

今回のリューズ・巻真修理については、
海外からの部品取り寄せ、巻真の加工・長さ調整、
リューズ取付、動作確認を含め、
40,000円~+消費税・送料
でご案内予定です。
海外部品のため、在庫状況によって
納期は3~4週間程度かかる場合があります。
古いカルティエでも、
「部品がないから修理できない」とすぐ諦めるのではなく、
型番、ムーブメント、部品寸法を一つずつ確認していくと、
海外から適合部品を見つけられる場合があります。
次回は実際にリューズと巻真を取り付けて、
無事に時刻合わせまでできるようになるか確認していきます。
修理が完成したら、また続きを紹介したいと思います。
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