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iPhone基板修理は15,000円や25,000円で全部直るわけではありません。奥に行けば6万、7万、9万円になる話

iPhoneの基板修理について、今日はちょっと現実的なお金の話を書きます。

ネットでiPhoneの基板修理を検索すると、

「基板修理15,000円〜」

「ロジックボード修理25,000円〜」

みたいな料金を見かけることがあります。

僕も修理屋をやっていますので、当然そういう外部の基板修理業者さんへ仕事をお願いしたことがあります。

そして最初は僕も普通に思いました。

「まあ15,000円とか25,000円ぐらいでやってくれるんかな」

淡い期待です。

でも実際には、そんなに都合よく全部15,000円、25,000円で終わるわけではありません。

当たり前といえば当たり前なんですが。

今日はそこを書いておこうと思います。

15,000円〜25,000円で済む基板修理は確かにあります

まず誤解してほしくないのですが、

15,000円〜25,000円ぐらいで直る基板修理はあります。

これは別に嘘ではありません。

表面実装されているコンデンサーがショートしている。

分かりやすい電源ラインの故障。

表面からアクセスできる部品。

原因箇所も比較的特定しやすい。

こういう修理なら、そのぐらいの金額で対応している基板修理業者さんもあります。

僕自身も外注に出して、

「これなら2万円前後ですね」

というような修理は経験しています。

だからネットに書いてある、

「基板修理15,000円〜」

その金額自体がおかしいわけではありません。

ただし問題はこの「〜」です。

みんな料金表を見る時に、この「〜」をなぜか見なくなります。

15,000円〜と書いてあったら、

頭の中では15,000円になります。

人間ってそんなもんです。

僕もそうでした。

故障が基板の奥へ行けば金額は普通に上がります

iPhoneのロジックボードというのは、機種が新しくなるにつれて非常に複雑になっています。

最近のiPhoneでは、基板を上下に重ねたダブルスタック、いわゆるサンドイッチ構造が使われています。

表面に見えている部品だけを触れば直る故障ならまだいい。

問題はその中です。

上下の基板を分離しないと確認できない。

中間層、いわゆるミドルレイヤー側に問題がある。

基板を分離して、修理して、再び正確に接合しないといけない。

こうなると話が変わってきます。

僕が実際に外部業者へ依頼した経験でも、

最初は、

「15,000円とか25,000円ぐらいかな?」

と思って出したものが、

故障箇所が深くなるにつれて、

45,000円。

65,000円。

場合によっては6万円、7万円。

さらに難しい修理になると9万円近い。

そんな見積りになることもあります。

別に業者さんが急にボッタクリになったわけではありません。

作業内容が全然違うからです。

表面のコンデンサー交換と基板分離は同じ「基板修理」でも別物です

お客様から見ると、

「基板修理」

この一言です。

でも修理屋側から見ると、中身は全然違います。

表面のショートしたコンデンサーを一個特定して外す作業。

ダブルスタック基板を分離して、中間層を調べて、必要な修理を行って再接合する作業。

これを同じ値段でやれと言われても無理があります。

僕だったら同じ料金ではやりません。

表面実装の比較的軽い故障なら15,000円〜25,000円ぐらい。

でも基板を分離して深い部分まで触るなら、45,000円、65,000円、それ以上。

僕が料金を付ける側でもそんな感じになると思います。

面倒くさいし、

失敗するリスクも上がるし、

設備も必要だし、

作業時間もかかる。

何より一回失敗したら、

「すいません、壊れました\(^o^)/」

では済みません。

お客様の大事なデータが入っています。

だから高くなるのは当然です。

僕も最初は「2万5千円ぐらいで済むやろ」と思っていました

これはお客様だけに言っているわけではありません。

僕自身がそうでした。

外注の基板修理業者さんを探して、

料金表を見て、

「15,000円〜」

「25,000円〜」

と書いてある。

じゃあまあそれぐらいやろ。

送ってみる。

診断してもらう。

「この修理は基板分離が必要です」

「こちらの作業は65,000円になります」

え?

25,000円ちゃうん?

となる。

でもよく考えたら料金表に25,000円って書いてあったんじゃなくて、

25,000円〜

って書いてあるんですよ。

ちゃんと「〜」付いてます。

こっちが勝手に消しています。

なので今は、お客様から、

「基板修理って2万円ぐらいですよね?」

と聞かれても、

「軽いやつならね」

と答えます。

深かったら全然違います。

6万円、7万円払って直す意味あるの?

ここで普通に出てくるのが、

「iPhoneの修理に6万円、7万円払うなら買い替えた方がよくない?」

という話です。

これは正しいです。

本当にそういうケースもあります。

中古iPhoneを買った方が安いこともある。

機種変更した方が良いこともある。

だから僕も何でも修理を勧めるわけではありません。

ただし、基板修理の場合、

中に入っているデータが目的

というケースがあります。

子供の写真。

亡くなった家族の写真。

仕事の資料。

LINE。

録音。

動画。

バックアップを取っていなかったデータ。

それが6万円で戻るなら払う人はいます。

10万円でも払う人はいます。

逆に、

「データはいらない。本体が使えればいい」

なら買い替えた方がいいこともあります。

ここは人によって全然違います。

日本人はiPhone本体の本当の値段を感じにくかった部分もあると思います

ここから少し昔の話です。

日本でiPhoneが正式発売されたのは2008年。

SoftBankからiPhone 3Gが発売されました。

発売当初から0円だったわけではありませんが、その後2009年にはiPhone 3G 8GBの実質負担0円キャンペーンも行われています。

日本では昔から携帯電話会社が、

端末代金を分割する。

通信料金から割引する。

下取りする。

機種変更キャンペーンをする。

こういう販売方法をかなり積極的にやってきました。

その結果、

本当は10万円、15万円、今では20万円近い機械なのに、

「iPhone本体に20万円払った」

という感覚が薄い人も結構いると思います。

毎月の携帯料金の中に入っているからです。

これは日本のiPhone普及にかなり影響した部分だと思います。

ただし「海外は分割がないからAndroid」という話ではありません

ここは僕も調べ直しました。

海外でも分割販売は普通にあります。

アメリカのAppleでも24回払いがありますし、VerizonやAT&Tでは36回の端末分割もあります。

なので、

「海外には分割がないからAndroidが売れる」

と単純に言うのは違います。

ただ面白いのは、2026年現在でも、

日本ではiOSの比率がかなり高い。

一方、世界全体ではAndroidの方が圧倒的に多い。

Androidには安い機種から高い機種まで大量にあります。

国によって所得も通信会社の販売方法も全然違います。

だから世界ではAndroidのシェアが高くなる。

日本は昔からキャリアがiPhoneを買いやすくする販売方法を強くやってきた。

この違いはあると思います。

20万円のiPhoneを直すのに6万円は本当に高いのか?

今のiPhoneは15万円、20万円という価格帯が普通にあります。

そう考えると、

基板を分離して、

故障箇所を探して、

データを残したまま、

6万円で直す。

これを高いと見るのか、安いと見るのか。

これは人それぞれです。

僕は修理屋なので、

「安いですよ!」

と無理に言うつもりもありません。

6万円は普通に大金です。

僕も6万円払う時は嫌です。

でも、

20万円のiPhoneと中のデータが戻る。

それなら6万円払う人がいるのも当然です。

基板修理15,000円〜という数字だけを見ない方がいいです

今回一番伝えたいのはこれです。

ネットで、

「iPhone基板修理15,000円〜」

「ロジックボード修理25,000円〜」

と書いてあっても、

自分の故障がその金額で直るとは限りません。

軽い表面実装部品の故障なら、その価格帯で収まることがあります。

でも基板の深い部分。

ダブルスタック基板の分離。

ミドルレイヤー。

複雑なIC周辺。

CPUやNAND周辺。

そういうところまで入れば、

4万円。

6万円。

7万円。

9万円。

普通に上がっていきます。

これは僕自身が外注して、

「あれ?思ってた値段と全然違うやん」

を経験した話です。

なのでこれから基板修理を依頼する人は、

最初の「15,000円〜」だけ見て淡い期待を持ちすぎない方がいいです。

僕みたいになります。

見積りを取る。

修理内容を聞く。

データの価値を考える。

買い替え価格も調べる。

それから決めればいい。

6万円と言われて、

「じゃあやめます」

でも全然いいと思います。

逆に、

「写真だけはどうしても必要なのでお願いします」

でもいい。

修理屋が決めることではありません。

僕らは、

どこが壊れていて、どのぐらい難しくて、いくらかかるのか。

それをちゃんと伝える。

最後に決めるのはお客様です。

APPLEMAC神戸店でも、iPhoneの起動不良、基板故障、ロジックボード修理、データ復旧などの相談を受けています。

「基板修理って2万円ぐらいですよね?」

と言われたら、

今後もたぶんこう答えます。

軽かったらね。深かったら全然違います。

残念ながら、そんなに世の中甘くありません。

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