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多くご依頼いただく修理作業のひとつに、iPhone 背面ガラス割れ修理というものがございます。

落としたり、ふんずけてしまったり、記憶にないのにケースを久々に外してみると割れていてびっくりなんてことも経験あるのではないでしょうか?

AppleCare などの保証に入っていれば、バックアップを取り本体交換などのサービスにより復旧することもできますが、AppleCare が切れてしまっていたり、そもそも保証になんて加入していない方からすると、機種変更や買い替えをすればいいのか、修理できるのか、困るところだと思います。

APPLEMAC大阪北浜店や神戸元町店以外にも、スマホ修理店にて[背面ガラス割れ修理]を受け付けておられる店舗もいくつかあります。

また、その修理形態についても、受け付けた店舗から本部の工場に送り、1週間ほど納期がかかるものや、店頭で2、3時間で納品してもらえるものもあり店舗の方針によって様々です。

修理方法については、背面ガラスをどんどん剥がしていき、新しいガラスを貼り付ける方法、筐体としてのパーツを仕入れ、ディスプレイ、内部ロジックボードやカメラパーツ、バッテリーなどを丸々引っ越しさせる作業によるもの、など様々で、店舗によってはりんごのマークがなくなるものがあったり、また純正のラインナップにはないカラーが選択できるというカスタム性の高いお店もあったりします。

この修理方法の中に、レーザーでガラスとボディの間の接着剤部分に焦点を当て、焼き切っていくことによりガラスを剥がす方法があります。登場した頃はすごいマシンが出てきたと驚きましたが、今では比較的数十万円と安価で手に入るものもあり修理店様によっては、このようなマシンを導入し、【背面ガラス割れ修理】を受け付けておられるところもあるかと思います。

このマシンを使用した方法をやればいいのに、とYouTube での作業風景ライブ配信の際にお声を頂く事もあるのですが、なぜ私はこの方法を使わないのか。

レーザーマシンはもちろん機械ですので、人間が操作し設定した通りにしか、動いてくれません。あらかじめ、機種ごとのカメラ位置やフレームのサイズ、などを記憶させその通りにレーザーを照射させる事でガラスを取り除いていくというものが多いですが、この機種ごとというのが厄介なところです。
新品の端末をわざとガラス交換するのであれば最高の相棒になるかもしれませんが、実際は機種ごとというレベルではなく、端末ごとの誤差というものが存在します。

ある端末は落下による衝撃によりバッテリーが膨張し始め、ワイヤレスチャージコイルの部分が盛り上がっているものがあります。また、ある端末は、落下した時に角が凹んでしまいアルミフレームが内側に変形しているものもあります。逆に何らかの衝撃や圧力により、アルミフレームが外側に飛び出しており、ガラスを貼り付ける前に整形し直す必要があるものもあります。
また、車にひかれたりした事でガラスの破片がメタルプレートに数多くの凹みを作り、ボコボコになってしまっているものもあります。
レーザーでカバーし切れないそれらの細かい違いには、人の目と、人の手の感触と、技術と経験は勝ります。

1台1台目で見て確認しつつ適切な工具や適切な作業を瞬時に選択することを連続し続けることでこれらの修理作業は完了を迎えます。

ある意味ハンドメイドと言える美しい修理作業によりお客様に感動を与える。なんならお修理依頼を受ける前より良い状態にする。

これは機械にはできないことですよね。

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