iPod touch 4th バッテリー交換を行う際の注意点について
バックパネルがメッキで高級感のある、iPod touch 第4世代。
内部にアクセスするにはディスプレイパーツの接着を剥がして分解をスタートする、iPadの分解と同じイメージの端末のお修理をさせていただきました。
今回は、バッテリーをご自身で調達したお客様から、遠方から発送でのご依頼でした。
少し古いモデルになるため、常に大量のパーツを在庫しているわけではありませんが、修理はいつでも受け付けております。修理内容としてはディスプレイ交換やバッテリー交換でのご依頼が多い機種です。
バックパネルのメッキがとても傷つきやすいので、マスキングテープなどで養生してからの作業スタートとなります。
あらかじめヒートパッドで温めたiPod touch 4thのガラス部分と本体の隙間に優しくミネシマヘラなどの薄くてしっかりしたヘラを入れ、少しずつ接着されているガラスとフレーム部分を切り開いていきます。
ホームボタンの左右の部分が面積の広い接着部分になるのでこの部分をヘラで切り離して起こしていくと、少しずつディスプレイが持ち上がっていくのがわかります。
ディスプレイを起こし上げた時に、インカメラ右側にはディスプレイケーブルのコネクタが本体ロジックボードと接続されておりとてもケーブルの短く余裕のない構造になっているため、ディスプレイ上部をヘラで開口する際は注意が必要です。基本的には本体下側から開いていけば本体上部はスムーズに剥がれていきます。
ディスプレイケーブルのコネクターが見えたらスパッジャーなどの通電しないヘラで起こしあげるか、ディスプレイを持ち上げた際にコネクタも外れる場合はそのまま持ち上げます。
反対にインカメラの左側には少し長めの細いフラットケーブルがありますが、こちらはロジックボード裏側にコネクター接続されているデジタイザーのケーブルです。外さないといけないわけではありませんが、外さない場合は断線させないように慎重に作業を進める必要があります。
ディスプレイの下には、金属のプレートが本体にネジで固定されているので、プラスのネジを外し、金属のプレートを外すとやっとバッテリーが見えてきます。
バッテリーはロジックボードとハンダ溶接されているのですが、ボリュームボタンのケーブルもハンダ溶接されており、その2カ所をハンダを用いて取り外します。
ここのポイントは、溶接されたハンダの上に、シリコン皮膜で絶縁処理がされているのですが半透明の薄い皮膜なのでよく見ないと気付けないかもしれません。この絶縁皮膜に気づかずにハンダゴテをいくら当ててもハンダが解けてくれず困ることになりますので要注意です。
ハンダの接続を解除したら、バッテリーのBMSボードから伸びたフラットケーブルがロジックボードを下から上に潜った形になっていますので、ロジックボードを優しく浮かせてケーブルを外し、新しいバッテリーを取り付ける際も同じ流れで装着していきます。
バッテリーの位置をロジックボード内で調整しボディに貼り付ければ、ボリュームボタンのフラットケーブルをハンダ溶接し、あとは元通りに組み立てていけば完了です。
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