両親から子へ iPod Touch 4th A1367 ガラス割れディスプレイ交換修理について
APPLE製品には購入する際に、限られた条件の中で文字や記号、数字などの刻印を依頼することができます。
こちらのiPod Touch 4th の背面メッキ部分にも素敵な一文が刻印されています。
両親から、お子様へ。そんな愛の詰まったものは、電子機器といえど、年数が経ったといえど、壊れてしまったくらいで、捨ててしまえるようなものではない、市場価値とは別の価値が生まれます。
そんな大切な思い出の詰まった iPod Touch 4thのディスプレイを交換作業するにあたっていつも以上に心配りをしなければならない部分、それはもちろん、お預かりした時より傷を増やさない。金属部分はスクラッチ痕が目立ちます。樹脂製の部分だと簡単に凹んだり削れたり、熱で溶けてしまう事もあります。あらゆる傷や変形を避けるために最新の注意を払いつつ作業を行う必要があります。
iPod Touch 4thは2010年に発売されたモデルです。14年前の技術で製造されていますので、Y字のネジが使用されていなかったり、ネジ自体のサイズも今のiPhoneなどと比べると少し大きめだったり、パーツの収め方、取り外し方にも時代による違いがあります。
ディスプレイがガラスとして本体と両面テープで接着されていることやホームボタンの配置方法などは後継機のiPod Touch 5thや6thにも通じる部分はありますが初めて分解する際には一度分解動画などを見て内部状態を理解してから作業する方がスムーズに進むことができます。
ディスプレイを交換する場合、割れたきっかけに目を向ける必要がある場合もあります。
面の圧力で割れてしまった場合は、フレームやディスプレイのはめ込む形状に異常が無いため、そのまま何も気にせず新しいディスプレイを装着することができるというのがほとんどですが、端末を角から落としたりしたことがきっかけの割れの場合は、フレームの形状が微妙に変形してしまっていることもあります。
端末の角などが陥没したり変形してしまっている場合は、何もせずに新しいディスプレイを装着しようとしてもガラスの形状と異なるため美しく装着することができません。陥没したフレームを切削したり、加工したり、歪みを修正するために力を加える必要がある場合もあります。
ガラスの収まる形状を把握しその形状に修正することで新しいディスプレイを破損せずに装着することができます。
これは、iPodだけでなく、iPadやiPhone、Android端末でもタブレット端末でもなんでも共通することです。
お預かりした状態より美しく仕上げることを常に意識しつつ修理に取り組んでおります。
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