Appleの防水を信用してはいけない iPad Air 第4世代 電源/音量ボタン交換修理
『え?アップルって防水じゃないの?』
「CMで防水ってやってるやん!」
店頭でお客様からよく聞き返される言葉です。
本当によく、聞かれます。
Appleの防水を謳うCMを見てイメージが植え付けられ、生活の中の水濡れなんかには耐えられるようにつくられてるでしょ、今の時代これぐらい当然でしょ?という勝手な信仰が芽生えることでAppe神話はどんどん成長し大きく膨らんでいきます。
身につけて泳いだってもちろん大丈夫!
雨に濡れたくらいでなんともない!
お風呂で音楽聴いたり動画をみたりするためにiPadを購入したよ!
コロナで注意喚起されているので、iPhoneだって洗剤でしっかり洗ってます!
さも当たり前のようにお客様から教えられるApple神話の布教内容の一部ですが、一度でもiPhoneやiPadを修理したことがある方なら腰を抜かしてしまうでしょう。
いやいや、と全否定するつもりはありません。もちろん思わぬ瞬間に濡らしてしまい肝を冷やした際に、無事動作することを確認しホッとしたことはもちろんあります。
でもそれは大丈夫だとは過信していないため肝を冷やすわけであって、大丈夫と思って生活するのと、よくないと思って生活するのでは、水濡れに発展するリスクの数字は大きく異なるのはわかると思います。
充電口にケーブルを挿しても充電したりしなかったりするのが困るんですと、ご依頼をいただいたiPad Air 第4世代が郵送にて到着し、まずは確認のため起動しようと電源ボタンを押してみたところ。全くリンゴマークが出てこない。
あれ?充電ができないと言っていたし0%なのか?でも0%でもバッテリーマークが光ったりする動作はするはず。
もしやかなり長期間充電せずに保管されていたのか?
いろいろな思考を巡らしながら、Type-CのUSBケーブルを挿してみたところ、すぐにリンゴマークがつき起動しました。
あれ?充電口じゃなかったっけ?別のやつか?と考えながら起動を待ち、お客様の教えていただいたパスコードロックにて解除も確認し、数%のチャージを見守り電源を切る。
ボリューム上下、スリープボタン長押し、という電源オフのコマンドが認識されていないことに気付き、ディスプレイがついたり消えたりするはずのスリープボタン連打も反応がない。これはおかしいと修理内容や故障箇所にお客様と相違があるのでご連絡させていただきました。
電話にてお伺いしたところ、家のケーブルじゃ充電ができる時とできない時が確かにあったんだよ、ということでケーブルを変更して試していただくことをお伝えしました。ボタンについては、発送準備のすぐ前にこぼした飲み物で濡れてしまったのかもしれない、しかし防水なのでそんなのじゃ壊れないですよね?と確認されたので、[壊れますよ]とご説明。
ボタンを修理するお見積金額についてもご納得いただき、そこから分解作業開始。
ボタンを本体から外してみてみたところ、ガッツリ腐食の白い粉塗れに。塩分なのか、アルミの白化した粉末なのか、ボロボロと崩れる白い部分を取り除き洗浄をしてみましたが、ボタンとしての反応が復旧することはありませんでした。
ジャンクの同じiPad Air 第4世代が手元にありましたので、電源ボタンと音量ボタンが使用できるか確認したところ問題ないことがわかりましたのでそれらのパーツを利用して修理を行いました。
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