iPhone のリンゴループ。リンゴのマークは起動時一番最初の画面表示ですが、そこから先に進まない、またはそのリンゴマークが消えては再びリンゴのマーク、を繰り返す症状のことです。

長年 iPhone を使っておられた方なら一度は経験した事があるかも知れません。慌てて強制再起動したり、充電器に挿して少し放置していたら、復活してくれた！なんて経験もあると思います。

iPhone のリンゴループには決まった原因がありません。原因が1つでは無いんです。だから我々修理する人間もかなり苦労する時もあるのですが、そこから復旧し中身のデータが無事に確認ができた時はやっぱり嬉しいものです。たくさん写真を撮り溜めてデータが一杯ですよ！という通知が出たまま使い続けてたらある時突然ループ状態に。Wi-Fi環境で iOS のアップデートを試みた時になかなかアップデートが終わらないなぁと iPhone を見てみたらループしていた。バッテリーの劣化が激しい状態で騙し騙し使い続けていたらある時急に立ち上がらなくなり、そのままループ状態に。これらもほんの一部ですが、お客様からヒアリングしてきただけでも本当に様々な状況でのリンゴループを見てきました。

そのような理由もありますので、APPLEMAC大阪北浜店やAPPLEMAC神戸店ではリンゴループの復旧について、価格は一律にしておりません。モデルにより、作業内容により、変動しております。それぞれの作業内容に応じて適正な価格で納品できるようにしております。

iPhone 12 のリンゴループでのお修理依頼でしたが、原因になりそうな情報と言えば落とした衝撃で背面ガラスが割れ、気がついたらリンゴループになっていた、というものでした。

左の画像で、背面アップルロゴの真下の部分が割れているのがわかります。撮影した段階では恐らく3mmから4mmほど、隆起しておりました。結果からするとこの隆起の原因が、バッテリーの膨張と小規模な破裂にあった事がわかりました。恐らくピンポイントでバッテリーへの衝撃が集中した部分にバッテリー表面のカバーに亀裂が入り、そこからガスが出てしまい iPhone の金属フレーム部分にも痕跡が残っているのがわかります。燃えずに済んだのが不幸中の幸いだったと思います。同じような損傷が起きた場合にそのまま高温になって炎が出る、なんていう悲惨な例もあります。

正常な電圧を供給できない状態のため、リンゴループの症状になってしまっていたという事がわかりました。このようにきっかけがいくつもあるリンゴループですが、端末それぞれの状態を把握し確認する事で最適な修理方法を素早く判断する事が重要なため、行う作業が毎回異なり、それに応じて作業時間も数時間で完了する事もあれば、数日お預かりが必要な場合もございます。同じ料金ではバランスが取れませんので、それぞれに見合った時間工賃を計算に入れた料金をご提示させて頂いております。

バッテリーの電圧が正常では無い事が原因だったこの iPhone 12 はバッテリー交換を行い、システムのアップデートを行う事でデータの初期化をする事なく復旧する事ができました。そもそも背面ガラスパネルが割れてしまった事もお修理依頼内容でしたので、復旧できれば修理しましょうとご提案させて頂いておりましたので、データの復旧が確定した段階で、背面ガラスパネルの交換修理も行わせて頂きました。

背面ガラスパネルはい1年ほど前にAPPLEMAC神戸店にてお修理頂いていたお客様で再度のご依頼でしたので２枚目の背面ガラスパネルとしてしっかり接着させて頂きました。純正の接着剤とは異なり　B7000と耐衝撃瞬間接着剤を使用しておりますので、剥がす時はまた違ったアプローチを行いながら適度に加熱しながら綺麗に剥がす事ができました。ただバッテリーの膨張により、背面ガラスパネルを接着するステンレスのインナープレート、インナーフレームが外側に盛り上がる形で変形してしまっていたので、平たく接着するために凹ませながら圧着する事で対応しました。

リンゴループにも背面ガラス割れ修理にも、全ての修理に全く同じ作業というのはありません。それぞれの端末、それぞれの症状に合わせた作業、道具、時間を使いながら修理を進めていきます。

iPhone のリンゴループや起動しない、などの症状でお困りの方は是非APPLEMAC大阪北浜店やAPPPLEMAC神戸店にお問い合わせ下さいませ。