Apple Watch はお持ちですか？私はプライベートで所有した事はありませんが、お持ちの方はお風呂に入る時とか、それぞれの生活の中の特定のタイミング以外は基本的に腕に着用したまま普段の生活を送られているのではないかな？と思っております。

睡眠状態を把握できるアプリがあったりするので、睡眠中も着用されていたり、スポーツジムでのトレーニングやシャワー、ワークアウトの際も邪魔にならないように着用したまま、運動内容や心拍などのデータを取る事もできるので、着用したままの生活と言うのが当たり前になっておられる方が多いと思われる Apple Watch ですが、着用している時間が長いほど、故障やトラブル、破損の原因も残念ながら増えて行きます。

どこかにぶつけてしまう可能性や、何かに濡らしてしまう可能性などは、生活の中に Apple Watch が寄り添っていればいるほど当然ながら増えていくものです。きっと大切に使っておられると思いおますが不意に無意識にぶつけてガラスが割れてしまったとか、長時間泳いだり入浴したりサウナなどに入ってしまって壊れてしまったと言うケースもあると思います。

こちらの Apple Watch Series4 GPS 44mm をお使いのオーナー様も発売当初に購入してからずっと身に付けておられたそうで、ある日ディスプレイをタッチ操作している時に、カタカタとディスプレイの浮きを感じたそうです。そこからAPPLEMAC大阪北浜店を検索で見つけて下さり、YouTube動画を見てご来店下さいました。

お預かりした時はディスプレイがカスタネットの様にカタカタしていましたが、何も聞いていなければ気づかないほどの僅かな浮きでした。しかしディスプレイの浮きにはバッテリーの膨張が関係している事が多いという事などからバッテリー交換のご提案をしたところ快く理解して下さり、バッテリーの交換作業として修理作業を行いました。

ディスプレイの浮きもとても僅かなものでしたが、ディスプレイを外してみたところとても微細なバッテリー膨張が確認でき、分解を進めていくとフレームのアルミ部分や、フォースタッチセンサーにはアルミのフレームから出た腐食が白い粉のような状態でまとわりついており、ディスプレイの僅かな隙間から様々なゴミや水分が侵入したのか、緑青という銅などの金属に発生するサビが見られました。

僅かでも隙間が生まれてしまうと、そもそも Apple Watch 自体の防水効果が無くなってしまうどころか、それまで密閉されていた部分に空気中の湿気や手を洗ったりしたときの水飛沫など些細なところから水分は入りますし、もちろん汗や汚れ、衣服の繊維などの小さなゴミも混入する原因になります。そのような異物が内部で金属と接触する事で腐食していく結果になります。

前回のブログでも少し説明しましたが、電気が流れる金属部分の銅などの素材は何かと化合物になろうとする性質、力が常に働いているので、少しの隙間から浸水したり異物が入る事で、化合物になる材料を見つけてしまうとすぐにでも腐食が始まります。

Apple Watch も歴とした電子機器ですので、金属の腐食や異物の混入、浸水は不具合の原因にしかなりません。今回もバッテリー交換という項目のお修理をさせて頂きましたが、それに合わせてディスプレイを綺麗にフレームに接着するための清掃や腐食の除去に時間をかなり費やしました。

ディスプレイが浮いていない状態でのバッテリー交換作業は内部に汚れや異物がない事が多い印象ですが、ディスプレイが浮いてしまっている Apple Watch ではそうは行かない事がほとんどです。

毎日、長年使用するものなので、小さな異変にも気付きやすいと思います。タッチ操作でカタカタするな、ディスプレイの角度がいつもと違う気がするな、など、異変を感じた時はお気軽にお修理やメンテナンスをご相談下さいませ。

修理するほどじゃないけれど、メンテナンスして欲しい、清掃だけして欲しい、ガラスコーティングついでに点検して欲しい、ベルトの取り付け部分が汚れてきたので綺麗にしたい、ベルトが外れない、そんなご依頼も承っております。お修理や交換が必要な部品があると判断した場合にはオーナー様とご相談の上ご提案させて頂きますのでご安心下さい。